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 松本のその日の愚痴やら萌えやら…。
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番外主が幼児退行(外見だけ)になったらこうなる。


「おはよーう」
 
「ああ、おはようある……じ?」
 
 
 厨で作業していた手を止め、こちらを見た光忠がきょとんとする。
うん。そりゃするよね。普通、するよね――それが普通だから安心していいよ。
 
 
「………どう…したの…?その姿……」
 
「わかんない」
 
「ぇ?」
 
 
 どうしたのか――この姿、6~7歳の少女――いや、幼女の姿になってしまった理由・原因を尋ねてくる光忠。
――しかし、私が光忠に返せる答えはない。だってこれ、私が望んでなった状況じゃないし。
原因わかってたらのんきにここに顔出してないし。
 
 
「わかんないって………その、体調は…大丈夫なの?」
 
「うん、それは大丈夫。いたって元気」
 
「…なら……とりあえず、いい…のかな??」
 
 
 体調に関しては、まったく問題がないので、そのまま問題ないと光忠に伝えれば、
光忠は困ったような苦笑いを浮かべながらもとりあえず納得してくれる。
これだけ劇的な外見の変化を遂げているけれど、体調的にはまったく不調はない。
…かといって、絶好調というわけでもないけれど。
 
 ――というわけで、いつも通りに朝食の準備に取り掛かろうと思うのです――が、
 
 
「ぉうっ」
 
「…主」
 
 
 邪魔な巫女服の袖をたすき掛けでまとめて、自分の担当であるおかずの準備に取り掛かろうとした――ところを、ひょいと光忠に抱き上げられる。
ついでに私を呼ぶ光忠の声には呆れたような色が含まれていて――なにやら私は彼にとってアホなことをしてしまったらしい。
 
 
「今日ぐらいはお休みしてくれるかな」
 
「…邪魔?」
 
「邪魔……というか、心配で気が気じゃないね」
 
「うーん…中身はいつもどおりなんだけどなぁ」
 
「…それでも、僕の片腕に納まっちゃうくらい小さいことは事実だよ。だから、無理はしないで欲しいな」
 
「………じゃあ、無理のない範囲でお手伝いを」
 
「…主ってばワーカホリック?」
 
 
 苦笑いして言う光忠に、思わずすぐに返せる言葉がなくて「うーん…」と唸る。
すると光忠はその苦笑いを引きつらせて「否定してよ…」と言う。
…いやうん。私も否定したかったんだけど、そう言われればそうかなーって、思い当たる節がない感じでもなかったから…。
 
 …でも、本物のワーカホリックなら――
 
 
「術使って姿改めない辺り――まだまだ大丈夫だよ」
 
「あ」
 
 
 なんらかなの原因があって、この体は縮んでしまった――んだろうけれど、その上に術を使って自分の姿をいつもの状態に保つことはできる。
けれど、それをやらない辺り――まだ、私は仕事を怠ける気のある人間だと思う。
…よく考えれば、この食事の準備は私のエゴなんだから、自分一人で準備するのが筋なんだけど――
 
 
「光忠」
 
「なんだい?」
 
「お手伝い、でいい?」
 
「――OK。お手伝い、で、構わないよ」
 
 
 苦笑いを浮かべてそう言って、光忠は私を板間の上へと降ろす。
そして、土間のテーブルの上にある卵の入ったカゴと、木製のボールを私の前にと、っと置くと、なんの説明もなく「頼めるかな?」と尋ねてくる。
個人的には物足りないような気もしたけれど、今この厨を仕切っているのは私――ではなく光忠。なのでそこは大人しく「了解」と敬礼を返した。
 
 私の了解に光忠は、「頼んだよ」と言う言葉と一緒に、私の頭をポンと撫でる。
完璧に子ども扱いされているわけだけれど――そもそも私は光忠にとって外見的にも精神的にも子供、なんだから当たり前、と考え直す。
必要以上に子ども扱いされている観はあるけれど、それは仕方ない――だって今私、幼女なわけだし。
 
 
「光忠さんっ、おはようございます!」
 
「ああ、おはよう。国広くん」
 
「……あれ?主さん、まだ起きてきてないんですか??」
 
「ああ、主なら――」
 
「…………――へ?」
 
「おはよう国広」
 
「へぇええ!?!」
 
 
 ――うん。たまに小さくなるのもいいね。うん。これは面白い!
 
 
「なっ…ななっ…?!」
 
「驚いた?」
 
「おっ、驚きますよ!それは!!一体どうしたんですかその姿は…!」
 
「さぁ?」
 
「さぁ?!」
 
「…主にも原因がわからないんだって」
 
「そ、そんな…っ。だ、大丈夫なんですか?その、体調とか…」
 
「大丈夫、大丈夫。いたって元気――だし、なにっ姿の一つや二つ、術でカバーできるし!」
 
「そんな無茶苦茶な!」
 
 
 あわあわと、私の一句一言に非常によいリアクションの返してくれる国広。
非常にからかっていて楽しい――のだけれど、光忠の顔が「やめてあげなよ」と言いたげな苦笑いに変わったので一応、やめる。
国広いじりは楽しいけれど、あまりやりすぎると退去させられそうなので、ここは引き際を弁えよう。
 
 
「まぁまぁ国広くん。ここは主の言葉を信じようよ」
 
「光忠さん…」
 
「外に状況を確認しようにも、まだ朝も早いしね」
 
「(…まぁ、蒼介なら寝てても掴まるけど)」
 
 
 ――なんて、思いながらも、それを口にしたりはしない。
だってそれを言ったらすぐに状況を確認するように言われるから。
 
 別に、蒼介の睡眠時間を削ることに対して引け目を感じている――わけじゃない。
正直なところ。ただ、この状況が切羽詰ったものではないことは明らかだし、慌てて連絡したところでどうなるものではない気がしただけ。
それに――私の姿を見たみんなのリアクション、新鮮で面白いしね!もうちょっと、楽しんでもバチは当たらないと思うんだ!
 
 そんなことを内心で思っているうちに、国広が光忠の言葉に納得して「はい…」と頷く。
すると、光忠が「じゃあ」と言っていつも――であれば、私が指示するはずの調理の指示を出す。
そしてそれを国広は一瞬、びっくりしたような表情を見せたものの、すぐに「はい」と返事を返して、壁にかけてある自分の前掛けを手に取り、
手早く身支度を済ませると――光忠に指示されたとおり、いつも任されている汁物の準備に取り掛かった。
 
 いつもより戦力を欠いている――からこそなのか、厨を動き回る光忠たちの動きはテキパキとしている。
一瞬、私っていない方がいいのか……とか思ってしまったけれど、不意に光忠に「終わった?」と尋ねられ、ちゃんと当てにされているんだと理解して。
任せられた卵の殻割り作業が完了したと伝えると、…また光忠は私の頭を撫でた。
 
 
「………主?」
 
「…高さ的問題なのかな、これは…」
 
「ん?……ああ、これはなんていうか……。…主は嫌がるかもしれないけど――」
 
「?」
 
「主が――可愛いからだよ」
 
「ッ!」
 
 
 その整ったイケメン顔(フェイス)に微笑を浮かべ、さらりと「可愛い」とか言って寄越す光忠。
…わかっている。わかってはいる。光忠の言う「可愛い」は子供特有のそれに対する評価だと。
でも、なのだ。そうは思って、わかっていても、どうにも「可愛い」という単語をぶつけられると、なにかこう…こそばゆくてだね……!!
 
 
「いっ、嫌がるって思ってるなら言わないでよ!!」
 
「いや、でも褒めてるわけだから…ねぇ?」
 
「ふふ。主さんも、そんなに照れることないのに」
 
「照れてるんじゃないの!アレルギーなの!拒絶反応なの!!」
 
 
 ああもうっ、国広にまで笑われたよ!
なんだ?!さっき国広からかったバチですか!?そうですか!それは申し訳なかったね国広!
だからその今言おうとしていることを言わないでくださ――
 
 
「可愛いですよ、主さんっ」
 
「うん。可愛い、可愛い」
 
「っ――石切丸ー!!」
 
 
 …ああ、なんか精神年齢まで子供に還っているような………。
 

 
 ――と、こんな感じでした。
おそらく番外主は幼児化したぐらいじゃパニくらないと思われます。
…ただ、松本の匙加減でどうとでもなるけど☆(身も蓋もない)

 番外主も、本編主も、「カッコいい」と言われたいタイプです。
なので、その逆(?)の位置にある「可愛い」はあんまり言われたくない。
特に本編主は童顔(成長止まってるせい)を気にしてるのでなおさら(笑)
番外主は「カッコよくない=情けない=可愛い」みたいな方程式で嫌がってます。たぶん。
 番外主は大本の稲妻11では「カッコいい」をベースに書いてますが、
刀乱の方では勝手に「可愛い(松本基準)」に転がっていきます。
というのも、番外主は末っ子気質が強いんですね。修行時代にあのオリキャラ軍に可愛がられてきたので。
稲妻11では自分発信でサッカーをしていて、キャプテンでもあったので気も張ってましたが、
刀乱ではやらされていたことだし、妹弟子だしで、末っ子気質が強くなったんだと思います。
…同じ人間なのに、育ちが違うだけで性格が変わるというのは面白いですね(笑)
 でも松本思うんだ。基本的に御麟さんは可愛い生き物だって。
だって自分ルールに首絞められてるとかなに…!可愛いじゃないか!!
ま、私は重度のうちの子大好き病者なので、うちの子が箸転がしただけでも「可愛い!!」って悶絶できるですけどね(真顔)
 ………あ、国広くんをいじるのが大好きです!(何の宣言)

 それでは、夢主のことしか語ってませんが、今回はこれにて。
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 自分のオリキャラに燃えるという不治の病を抱える変態+変人。リアルからかけ離れた世界をこよなく愛す。故に人外燃え!
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